プラシーボ効果という言葉をご存じでしょうか?
プラシーボ効果とは、偽薬を処方しても、薬だと信じ込む事によって何らかの改善がみられることを言う。
(例:ただのキャンディを酔い止めと思い込ませて舐めさせると酔いがおさまる)
(引用元:Wikipedia)
ということだそうです。
このプラシーボ効果について、以前友人からこんな話を聞かされたことがあります。
友人がとある知人との会話の中で、
「息子の頭痛がひどいのでたくさんの頭痛薬を服用しているが、ちっとも良くならないから何かいいお薬はないですか?」
との相談を持ちかけられました。
その時、たまたま商品で取り扱っていたビタミン入りのあめちゃんを、
「このあめちゃん、頭痛にすごく効くみたいやから試してみて」
といって渡しました。
後日、友人がその知人に会うと、怒られるかなと思いきや、
「あのあめちゃん、めちゃちゃ頭痛に効いたよ‼」
「息子もおかげで頭痛薬を服用しなくて良くなったから、あのあめちゃんをもっと売ってちょうだい‼」
友人は心の中で、
「マジで⁉」
となりましたが、そこはポーカーフェイスに振舞い、商品のビタミン入りのあめちゃんを売りました。
そして、友人の営業成績はぐんと伸びたし、息子さんの頭痛もすっかり良くなり、みんながウィンウィンになりました。
ひとつだけ問題点は、息子さんがあめちゃん依存症になったことですが…(頭痛薬ばかり飲みすぎるよりかはマシですね)
このお話はプラシーボが本当に効果が出たお話ですが、
私たちマッサージの世界ではこれとはちょっと意味合いが違うかもしれないですが、逆の効果が求められる時があります。
そのお話がまさにこちらです。
「お客様、すごく肩が張って固くなっていらっしゃいますね」
とセラピストがお客様に問いかけると、
「せやろ‼」
「凝ってるやろ‼」
まるで肩が凝ってることが、うれしいみたいに返答してくださいます。
せっかくマッサージを受けるのだからゴリゴリに凝っていたいわけですね。
もしこのお客様に、
「全然肩凝っていらっしゃらないですね」
と言ったら、きっと
「ウソやろ⁉」
「凝ってるやろ⁉」
と必死になるはずでしょう。
普段は、肩こりなんて嫌なことでしかないのですが、マッサージを受けるときは別の気持ちになるんですね。
その疲れ、しっかりほぐさせていただきますので、
しっかり凝ってきてくださいね。